ドサ日記 雑草帝国の辺境

都会人もすなるブログといふものを、田舎者もしてみむとてするなり。

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メイド服、巫女衣装で萌える?

富士見ファンタジア長編小説大賞を振り返る。第五回

大賞は出ないけど、逆にあっさり消えてしまう作家もいません。
準入選。『銃と魔法』川崎康宏。
編集部あとがきにあるように、とにかく面白い作品。キャラがボケて地の文で作者が突っ込む方式がデビュー作の時点で確立していて、コメディとしてハイレベルです。
内容自体も、エルフやドワーフが色々あって人として定着した世界での、まあ推理物。
で、この作者さんは、刊行ペースが非常にゆったりなのが問題なのでしょうか。でも乱発しすぎてレベルを落とすよりはマシなのですが。
銃と魔法はその後一冊続編が出ました。内容的には文句なしに面白かったです。ただしシリーズはそれっきりになっている模様。
ドラゴンカップ参加作らしい、進め!双角小隊シリーズを富士見から出しますが、こちらも二冊で滞っています。ファンタジーですが、とぼけた味わいは銃と魔法同様に作者の個性として出ています。
ファミ通に移ってガンゴーストシリーズを二冊。これもファンタジーですが、どうやら銃が好きな作家さんらしいですな。
ファミ通でモノクロス、電撃でAlice とだしていますが、いずれも面白い作品ですが、単発だけで続編が出ていません。
その後はGAにも進出して蒸気帝国騒動記を二冊。スチームパンクのドタバタコメディ。
刊行ペースがゆったりながらも、きちんと良作をあげてくる作家さんなので、レーベルを渡り歩いて地味に生き延びるでしょうし、生き延びてほしいものです。
これくらいのペースで作家として続けることができるのなら、ラノベ世界ももっと良作が増えるような気がするのですが。
佳作『死天使は冬至に踊る―ルスキエ・ビチャージ』富永浩史
作者はロシア好き、ミリタリー好き。ということで本作は中世ロシアを舞台にしたファンタジーです。巻末に編集部解説が無かった。
ストーリー展開、キャラ、文章などはやや微妙な面もあるのですが、アイディアの豊富さと生産量で生き残った作家さんということになるでしょう。
富士見での二作目は『俺の足には鰓がある―悪の改造人間純情編』。こちらには解説がついて、シリーズ化を狙って気合いを入れて出した作品という印象でしたが、続かず。
その後はサークル文庫で『魔術師(マグス)の名はシモン』、富士見で『SHADOW SKILL』のノベライズ2冊、『サウザンドアームズ』のノベライズ、と仕事をしていました。
ここで実績を作ったのが大きかったように思います。鰓までだったら生き残るかどうか微妙でしたが、ここで生産力と発想力と特異な得意分野を示したので、ファミ通で『機巧天使サンダルフォン』シリーズ3冊、スニーカーで『フラットスキャナーズ』へ進出。実績がものをいったのか、富士見でも『AVION―天界高度戦記』2冊など、完全に生き残りを果たしました。確かに色々微妙な面、つまり好きな分野がミリタリーだったりというニッチなところがあるので、人気の最先端とはなりませんが、レーベルを渡り歩いて風変わりな作品を出します。
2003年頃からは新書架空戦記に進出。ファミ通では『ペイル・スフィア―哀しみの青想圏』といった、せつない系の話など、作風に広がりも見せます。
その後はMF、HJにも進出しつつ、ファミ通や富士見でも思い出したように新刊を出しますが、主戦場は新書架空戦記に移ったようです。野球で言うところの中継ぎピッチャーの生き残りのようですが、やはり適正と実力があるからでしょう。
奨励賞『龍炎使いの牙』雑賀礼史
第五回は、賞の格が低い順番に、人気作家としての地位を築いたような気がします。
受賞作は熱いバトルアクション。ついでにいえば、一冊におさまりきらずに二分冊になっています。
その次の『リアルバウトハイスクール』シリーズが大ヒット。バトルあり、太腿むっちり美少女の萌えあり、哲学あり、の非常に面白いシリーズとして、富士見の看板作品へと成長しました。イラストも良かったですし、コミックにも進出。
ただこのシリーズ1997年に始まって、10年以上続いたので、さすがに人気と面白さのピークは過ぎたかなと感じます。個人的には『ですぱれーと☆サマー―召喚教師リアルバウトハイスクール〈EX‐5〉』あたりが花だったかなと。
そろそろシリーズも終わりですし、次回作でどう生き残っていくか。第五回出身の中で一番微妙な位置です。リアルバウトが何でもありという面白さもあったけど、そこでたいがいのネタは使っちゃっているでしょうから。でもこれだけ長期間のシリーズを続けたのですから、実力は間違いないので、どうにかして残っていってほしいものです。

キーワード:哲学

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テーマ:ライトノベル - ジャンル:本・雑誌

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