ドサ日記 雑草帝国の辺境

都会人もすなるブログといふものを、田舎者もしてみむとてするなり。

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メイド服、巫女衣装で萌える?

富士見ファンタジア長編小説大賞を振り返る。第一回

今年の1月に、第20回の富士見ファンタジア受賞作が出版されます。
ここ20年、ラノベを引っ張ってきて、特に前半の10年は他の公募が遅れたこともあって、この賞からラノベ業界を代表する書き手がどんどん出ました。
ただまあ、時代の流れといいますか、私個人的にもラノベを区切りのいいところで卒業したいというのもあり、また、富士見自体も他のレーベルに押されて昔のような勢いが無くなったということもあります。
そこで、20回作品が出たということで、今までお世話になった富士見へのオマージュという意味も含めてですが、あの人は今、富士見ファンタジアからデビューした作家がどうなっているかの出欠確認点呼をしてみようかと。
私的には卒業論文という位置づけです。

第1回。
応募総数は120作くらいだったはず。今から考えたら少ないですね。そもそも当時、ラノベの新人賞自体が無かったはずなのに、それでも少なかった。周知されていなかった、自分が作家になるチャンスがある、という発想すら無かったのでしょう。最盛期のファンタジアでは1000以上の作品が集まったようですから、10分の1くらいなのですが、その中から、その後の富士見を支える、というかラノベ業界の方向性を決定づける人材が出たというのはすごいことです。というか、この時代は編集部も、新人をきちんと大事に育てた、ということもあると思いますが。

リュカオーン。
準入選作。大賞無しで、準入選が二作という内の一作ですし、その後のファンタジア大賞では大賞はめったに出ず、実質準入選がほぼ最高賞に近い、という実体を考慮すれば、きわめて高い評価だったのです。イラストも天野喜孝がつくという奮発ぶり。でも一発屋でいきなり消えてしまいました。
準入選の二作は、重のリュカオーンと軽のスレイヤーズといわれましたが、リュカオーンの方が第二作すら出ずに消えてしまったのは残念です。第一回受賞者の作品がちょっとくらい売れ行き思わしくなかったからといってすぐに切るとは思えませんので、売れ行きはそこそこだったけど作者が良い第二作を書くことができなかった、ということでしょう。あーでも、第三回とかの時点で、売れてないだけで切っている作家もいたから、もしかしたらわからないかな。
もう一方のスレイヤーズが、順調に続編も出て、売れて、アニメ化もされて、ラノベの方向性を決定づける作品になったのと対照的です。
歴史にイフは無いとはいえ、もし、リュカオーンの続編かあるいは新作が出ていたならば、ラノベの流れはちょっとくらいは変わっていたかもしれません。まあ、水が低い方に流れるように、いずれは軽のほうに行ったんでしょうけどね。
ただ、一発で終わったとはいえ、リュカオーン自体は作品としてとても良かったです。昨今は軽いものばかりですが、しっかり骨太で、読み応えのある作品でした。

神坂一。スレイヤーズ
これについては説明不要なのでは。ラノベの原点というか原典ともいうべき作品。最近も、リバイバル新装出版されています。
確かにとても面白いです。ただ、外伝すぺしゃるなどは長く続き過ぎて、昔から読んでいた人はどこかで飽きて切っている人も多いのではないかと。私は第30巻まで読んできりのいいところでやめました。ちょっと遅かったと思っています。
スレイヤーズすぺしゃるの方は現在もまだ続いているみたいですし、富士見の看板の中の看板という作品なので、この作者は今後も消えずに残ると思います。大ヒットを飛ばすことはないでしょうが、そこそこまとまった良作シリーズはコンスタントに出すと思われますので、ある程度安心して買う買わないの判断ができそうです。
ただ、他のレーベルで出すとは思えません。富士見かスニーカーでしょう。
スレイヤーズが代表作であるのは間違いありません。
でも長く続き過ぎて平均評価を落としてしまったスレイヤーズですが、むしろ短い巻数でしっかりまとまっているロストユニバースや日帰りクエストの方を高く評価するファンもいると思います。私も、平均点でいえばロストや日帰りの方が良いと思っています。
果たして、すぺしゃるっていつ終わるのか。終わるときが富士見の終わる時、という気もしなくはありませんよ。

冴木忍。幻想封歌
佳作受賞。ただしその作品でデビューしたのはなく、雑誌デビューは銀の魔女。文庫本デビューが幻想封歌。いずれにせよメルヴィ&カシムシリーズです。
富士見とスニーカーで多数のシリーズを抱えた人気作家でした。
代表作は何かというと、結構意見が分かれるかもしれません。
ファンの間で人気が高いのは道士リジィオシリーズあたりでしょうか。
一般的には卵王子カイルロッドの苦難シリーズ。全9巻とボリュームもありますし、内容もかなり印象的です。
個人的には風の歌星の道の本編二巻と外伝まで、というのも代表作といっても良いほどの名作だったと思います。
とにかく、初期のラノベ界を牽引した人であることは間違いありません。どの作品にも面白さ、せつなさ、やさしさに溢れていました。
基本的にどの作品も異世界ファンタジーです。現代ものの妖怪寺縁起シリーズとか最後SFっぽくなる星の大地シリーズとかもありましたが。
ただ、この作家のピークはデビュー10年くらいまで、だったかなと思います。
2000年くらいまではまあ良かったのですが、2001年くらいからは、なんとなくイマイチという感じです。
2000年に、メルヴィカシムとリジィオの新刊が出て、で、シリーズがきっちり完結していない中でもう続刊が出なくなってしまいました。
また、この頃からラノベ業界においては異世界ファンタジーよりも現代学園モノが強くなり始めた頃だったはずです。冴木作品はバリバリ異世界ファンタジーで、ちょっと主力からズレ始めた感じでした。
天高く、雲は流れシリーズが続いていましたが、このシリーズ、どうもカイルロッドの焼き直し的なイメージもありまして、ちょっと途中からだれてきたというか、飽きてきてしまった部分もあります。差別や偏見などといったテーマもあったようですが……
非常に作者らしい、というか個性的というか、作者の作風というのがしっかりあるのですが、読者がそれに慣れてしまうと、もう新しい発見が無くなってしまうわけです。たとえば空みて歩こうシリーズは、風の歌星の道を、主役二人の性別を入れかえただけ、という感じもします。リルちゃんとコウモリというマスコットがいるところまで同じですし。
決して異世界ファンタジーの枠だけにこだわっていたわけではなく、ミステリー文庫では大正時代を舞台にしたミステリーを上梓したり、時代ものを書いたりもしていたようです。が、ファンサイトですら、評判はイマイチだったようで、異世界ファンタジーオンリーという枠からの脱却は果たせなかった模様。
妖怪寺の続編や風の歌星の道の続編も書かれましたし、スニーカーではコンスタントに新作シリーズも出ているようです。
富士見では、聖竜伝シリーズが出たのですが……どうもこれは打ち切りのようです。
実績と実力のある作家の作品ですから、おそらく第一巻が出た時点である程度第二巻の目処も立っていたのでしょうが、第一巻が売れず、打ち切りが決まり、第三巻でほどよくまとめて急遽第一部完という形にした、と思われます。2006年6月に多くの謎を作中に残したまま3巻が出て、それからは第二部も始まっていなければ、富士見で新作も出していません。
恐らく今後、富士見から新刊が出る機会は無いと思われます。メルヴィカシムとリジィオがきちんと完結していないので、そちらが出てくれるといいという思いもあるのですが、最後に新刊が出たのが共に2000年ということで、かつてのファンが買ってくれるかどうかも怪しいですし、また、かつてのファンや新規読者を満足させれるようなものを書けるかどうかも微妙かも。
リジィオとフィンレック王家初代国王は同一人物なのか。
ただ、先にも述べた通り、スニーカーではまだ消えずに残っているので、今後もまだしばらくは作家として生き残っていくでしょう。でも余所のレーベルに移ることは無さそうです。
ちょっと、最近の動向に関しては厳しいことを書かざるを得なかったのですが、でも功績を否定するつもりは全くありません。
ネット上のどこかで、今まで一番良かったラノベは何か?というアンケートがあって、一位がカイルロッドでした。この結果を見て、なるほどと納得できました。「永遠の名作」という評価も多かったですが、これも納得できます。
ラノベ黎明期の作家ということで、かなり苦労も多かったようです。幻想封歌でデビューしたけど、イラストレーターの都合で続編が書けずリジィオを書いたり。そのリジィオは随分後にアニメ化の話があったけど、色々不快な経緯を辿って結局中止になったり。人気作家であるが故の苦労もあったようであるのが、作中ににじみ出ていたりもしました。
私自身、今後この作家の作品を読む機会はまず無いと思いますが、今後もスニーカーでマイペースで生き残ってほしいです。

というわけで第一回終了。
第一回からいきなり二人もビッグヒット作家が出たというのはすごい、と同時に、編集部もよく育てたと思います。この頃は、作家のストックがあるわけでもないですから、賞から出た作家を丁寧に育てるしかなかったということでもありますが。

キーワード:卵

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テーマ:ライトノベル - ジャンル:本・雑誌

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