ドサ日記 雑草帝国の辺境

都会人もすなるブログといふものを、田舎者もしてみむとてするなり。

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メイド服、巫女衣装で萌える?

新翻案!デストラップ・ダンジョンってどうよ?

過日、本屋に行ってみて、20年に一度というくらいの驚きの出会いというか再会を果たしました。
ラノベコーナーで平積みしている本に『デストラップ・ダンジョン』というタイトルが目に入りました。どこかで聞き覚えのある名前です。HJ文庫Gがレーベルですが、よくよく見ると、帯あたりにはゲームブックとか名作とか銘打ってあります。
いくらなんでも名作は自画自賛しすぎじゃね?と思ったのは、この時点で意味が分かっていない私がオバカだったからです。この本の隣には同様にゲームブック『ハウス・オブ・ヘル』なるものがありました。デストラップダンジョンは、ビキニ姿の女戦士、ハウスオブヘルはセーラー服の女子高生が表紙イラスト。だから気付かなかった。
作者は誰だろうと思ったのですが、表紙を見ても分からないので、巻末の奥付を見て、「イアン・リビングストン」の名を見て、ようやく一本の線につながりました。
デストラップダンジョン。死のワナの地下迷宮じゃないですか。ハウスオブヘルは地獄の館。
20年ほど前の一時期ブームになったゲームブックの復刊というか、新装版というか、そういうものです。


『デストラップ・ダンジョン』イアン・リビングストン
ホビージャパン。


『ハウス・オブ・ヘル』スティーブ・ジャクソン
ホビージャパン。

ホビージャパンはラノベ業界ではチャレンジャーですね。美少女文庫などのエロ小説で実績のある作家わかつきひかる作品を採用したり。
それにしてもついに出てしまいました。萌え系ファイティング・ファンタジー。

数年前からゲームブック復刊の動きはありました。ネット上でも色々運動が行われ、創土社あたりで実際何冊か復刊もされましたし、新作も出ましたし、作品募集もやっているようです。たぶん今も継続しているはず。
でも、あまり大きな話題にはなっていないですかね。
出版社が創土社とマイナーであること。本が文庫形式ではないので、書店で目につきにくいこと。定価もほぼ確実に1000円超と高いこと。もちろん、ゲームブックという形式自体の限界もあると思いますが……だから、かつてのゲームブッカーにとってはそれなりに興味を引いたかもしれません。いや、もちろん、全く気付いていない人もいるでしょう。
ただ、かつてのゲームブックを知らない世代、つまり新規の人の興味をひいたかどうか。かなり疑問です。
それにしても、せっかく復刊したのにこのまままたジリ貧ではかわいそうというか、古参ゲームブッカーとしては寂しいです。
そこへきてホビージャパンのコレ。まさかこういう形で来るとは、想定の斜め上を行っていました。
ゲームブックと萌えのミックス。考えた人は頭いいですね。
確かにこれなら、萌え系新翻案の許可さえとれば、元のゲームブックの内容自体をそのまま使えばいいので、楽ですよね。元々翻訳出版をしていた社会思想社は倒産してしまっていますし。
最初のDDとHHが売れれば、他のFFシリーズも見込めるから美味しいかも。
いや、帯で名作とか傑作とか言っていたのは、決して誇張じゃなかったですね。ゲームブックのファイティング・ファンタジーシリーズの作品なら、確かに傑作だし名作です。これなら納得。
文庫で、HJで、萌え絵で、と条件が揃えば、今度こそ青土社と違って新規読者を開拓できるか、期待したいです。

そのためには、肝心なのは中身ということになりますね。

で、その前に、金額が、735円?
税抜きだと700円。ファイティングファンタジーシリーズは、20年前は、消費税が無い時代に480円くらいでした。そりゃ、20年経っているから単純比較できませんが、普通の小説のラノベが600円とかHJだと650円税込みとかみたいだから、割高ですよね。ちょっとここはマイナスポイント。
話がそれたけど、中身の問題。
以下、本屋でデストラップダンジョンを手にとって見てみました感想と、あと、ネット上の情報も参考にして書きます。買ってプレイはしていません。
まず目に付くのが表紙イラストですね。特にデストラップダンジョンは、ビキニで肌を露出した女戦士が真ん中。それもちょっとエッチっぽい絵です。
その女戦士が主人公。つまりプレイヤーが自分としてプレイします。名前や細々した設定もあるようです。口絵カラーイラストもありますが……やはり、現代風アレンジというか、萌え重視ですか。死のワナの地下迷宮に登場した忍者。デストラップダンジョンではくのいちです。それもかなり乳がデカくて強調されています。表紙では谷間くっきり。口絵では白いパンツが短い裾からチラしてます。もう一人、女性キャラとしてロリエルフが居る模様。
本文をちょっと拾い読みしてみると、「お前は失格だ。メイドにしてやる」など、従来バントは違いがある部分もあります。ラストシーンも、ただクリアして終わりではなく、設定が加えられ、文章表現がそれなりに厚くなっているようです。
でも、基本的にはそんなに描写するような内容じゃないんですよね。右へ行くか左へ行くか、とか、そういう選択肢だったわけですから。
だから、中身はほとんど元のままらしいです。
で、ネット上での評判では、デッドエンドが多いらしい。
え、デストラップダンジョンもですか。
ハウスオブヘルはデッドエンドが多い、というかそればかりなのは分かります。元の地獄の館がそうでした。これは、地獄の館には何も書かれていないから、難易度高すぎる~とプレイヤーの文句もあったのですが、あれは、ファンタジーではなくホラー作品であり、主人公は冒険者ではなく一般人。たかだかゾンビとかスケルトンでさえ、強敵なのです。冒険者にとってはザコですけどね。ハウスオブヘルには「君はあくまでも一般人」と書いてあります。
でもね。あまりにも難易度高すぎると、せっかく新規のプレイヤーがついても、すぐ離れちゃうんじゃないだろうか。元のゲームブッカーは、ハウスオブヘルが難しいことくらいは分かっていますけど。
てか、新翻案にあたって、難易度は調整されなかったのですね。たしかにそこをいじるとなると、許可などの関係も難しくなるだろうし、制作が楽というメリットを自ら放棄することになっちゃいますが。
ただ、ファイティングファンタジーシリーズは和製ゲームブックと違って、伏線、事前情報ナシのサドンデスが多いのが、特徴というか、言ってしまえば短所でした。B級の味わいは別として。
右へ行くか左へ行くか、とあって、右へ行けばセーフでゲームはそのまま進行。左へ行ったら突然崖崩れに巻き込まれて死亡、って感じ。
事前情報が何も無く、右か左か、運だけで決めなくてはならないのです。
そりゃ死にやすいわな。
これが例えば、「左の道の先には切り立った崖があり、大きな岩がいくつも転がっているのが見える。」とあれば、まあ、情報がありますから、左へ行ったらデッドエンドでもいいかもしれません。
創土社の新規作品募集の要項にも、こういう急なデッドエンドはなるべく避けてくださいとありました。B級にはそれはそれで独特の味わいもあるけど、ウチではそれは求めていない、と。
確かに和製ゲームブックは、そういう洋物の長所と短所を把握した上で改良が加えられていたので、濃い面白さはありました。

で、デストラップダンジョンの話に戻りますが、スロムはやはりスロムで登場するようです。
イミテーター、つまりやつしもいるようです。
結局のところ、内容自体は同じ。要所要所を萌え化して、イラストを萌え物にした、というもの。
内容が同じだからこそ元のゲームブッカーにも安心という側面もありますが、わざわざ同じ物をプレイするのもどうかというのもあります。
話のタネに、というのあるのですが、本の奥付では2009年1月1日、アマゾンのページでは2008/12/27とあるので、もう年末には出ていました。その割にはDDもHHもまだレビューがついていない……つまりあまり話題にはなりきれていない。
だとすると、話の種になりそうにないもののために735円は高いかな、ということで購入は見合わせます。
どうも、今後もどんどんシリーズ刊行するみたいなので、もしも、もしも未プレイのが出れば、あるいは買う機会もあるかも。よっぽど後ろの巻ですが。
いやーでも、なんというか、こういう形ではあれ、復刊は嬉しいですし、今後の動向が楽しみでもあります。
そりゃ、ゲームブックというものがそう大きなヒットを飛ばしうるジャンルでないのは分かっていますし、今度は過度な期待は無いだろうし。その代わりかつてのような粗製濫造とそれによる供給過剰も無いだろうし。和製の、やたら複雑肥大化しすぎというのも無いでしょう。

ジャンルがそれなりに軌道に乗れば、日本人作家による新作も見てみたいですね。
展覧会の絵のような名作が出ればいいな、と皮算用が。


メイド服、巫女衣装で萌える?

テーマ:気になる本をチェック!! - ジャンル:本・雑誌

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